2020.12.31 ●2020年最後の株式取引となった大納会の30日、東京株式市場で日経平均株価(225種)の終値は、前日比123円98銭安の2万7444円17銭だった。年末の株価としては、史上最高値だった1989年の3万8915円87銭以来、31年ぶりの高値で取引を終えた。
2020.12.30 ●中国とロシアが昨年11月下旬の政府高官会議で、米国が日本などアジアの同盟国で中距離ミサイルの配備を進めれば、軍事的な対抗措置を取る方向で一致していたことがわかった。トランプ政権は中露などへの圧力の一環として、アジアでのミサイル配備を検討している。バイデン次期政権がこれを継承すれば、地域の緊張が一層高まりそうだ。
2020.12.29 ●菅首相は28日、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部で、年末年始も医療提供の水準を堅持する方針を示した。感染力の強い変異種の海外での流行を受け、政府は同日、全世界からの新規入国の原則停止に踏み切り、観光支援策「Go To トラベル」事業も全国一斉に停止した。
2020.12.28 ●新型コロナウイルスの世界全体の累計感染者数が、米ジョンズ・ホプキンス大の集計で26日(日本時間27日)、8000万人を上回った。10日に7000万人を超えてから、2週間あまりで1000万人増えており、米欧を中心に感染拡大の勢いは衰えていない。世界の累計死者数は175万人を超えた。
2020.12.27 ●英国と欧州連合(EU)は、難交渉の末に合意した自由貿易協定(FTA)などを1月1日に発効させる手続きを始める。英議会は30日に採決を行う予定で、異例の1日審議で是非を判断する見通しだ。EUは26日、加盟27か国の同意で暫定的に発行させ、欧州議会の承認は先送りすると発表した。
2020.12.26 ●厚生労働省は25日、国内の空港で確認された新型コロナウイルスの感染者5人から、英国で感染が急拡大している変異種が見つかったと発表した。国内で英国と同様の変異種が確認されたのは初めて。
2020.12.25 ●安倍晋三前首相(66)側が主催した「桜を見る会」前夜祭を巡る政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は24日、政治団体「安倍晋三後援会」代表を務める安倍氏の公設第1秘書・配川博之容疑者(61)を同法違反(不記載)で東京簡裁に略式起訴した。罰金100万円の略式命令を出し、配川容疑者は即日納付した。特捜部は、安倍氏本人について不起訴(嫌疑不十分)とした。
2020.12.24 ●新型コロナウイルスのワクチンについて、政府は優先的に接種する対象を3段階に分け、医療従事者や高齢者、基礎疾患がある人など約5000万人とする方針を固めた。基礎疾患は、心臓病など14種類の約820万人を対象とする方向だ。来年2月の接種開始を目指し、厚生労働省の部会などを経て正式決定する。
2020.12.23 ●英国で感染力がより強いとされる新型コロナウイルスの変異種が流行しているのを受け、フランス、ドイツ、イタリア、インドなど計40か国以上が22日までに英国からの入国を制限した。
2020.12.22 ●政府は21日、2021年度予算案を閣議決定した。一般会計の総額は20年度当初予算比3.8%増の106兆6097億円で、9年連続で最大となり、3年連続で100兆円を超えた。コロナ禍で落ち込む景気の底上げを図る。税収が減り、借金にあたる新規国債の発行額は約3割増と11年ぶりに増加する。財政運営は一層厳しさを増す。
2020.12.21 ●英国のジョンソン首相は19日の記者会見で、ロンドンを含むイングランド南東部で流行が拡大している新型コロナウイルスの変異種について、従来のウイルスより感染力が最大で7割強いとする分析結果を明かした。南東部では20日から、3回目となるロックダウン(都市封鎖)に入った。ジョンソン氏は変異種について、重症化や死亡の危険性を高めたり、ワクチンの効果を弱めたりする証拠はないとも述べた。
2020.12.20 ●米食品医薬品局(FDA)は18日、米バイオ企業モデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、緊急使用許可を出したと発表した。製薬大手ファイザーに続き、FDAが承認した2例目の新型コロナワクチンで、接種対象は18歳以下とする。米国内で接種が本格化する中、米政府はワクチンへの根強い不信感の払拭を図っている。
2020.12.19 ●米製薬大手ファイザーなどは18日、新型コロナウイルスの製造販売について、厚生労働省に承認申請を行った。新型コロナワクチンの国内での承認申請は初めて。厚労省は医薬品の審査期間を短縮する「特例承認」を適用する方針で、来年2月にも国内で接種が始まる可能性がある。
2020.12.18 ●新型コロナウイルスの感染者は17日、東京都で新たに822人確認された。最多だった前日16日の678人を大幅に上回った。東京のほか、神奈川、広島、宮城の各県でも過去最多を更新した。国内の新規感染者は3214人となり、これまでで最も多くなった。3000人を上回るのは、今月12日以来だ。
2020.12.17 ●建材用のアスベスト(石綿)で健康被害を受けた首都圏の元建設労働者らが、国や建材メーカーに損害賠償を求めた「建設アスベスト集団訴訟」の上告審で、最高裁第1小法廷は14日付の決定で国側と原告側双方の上告を退けた。一連の集団訴訟で国の賠償責任を認めた判断が確定したのは初めて。
2020.12.16 ●11月3日に投開票された米大統領選で、選挙人による投票が14日、全米50州と首都ワシントンで行われた。民主党のジョー・バイデン前副大統領(78)が過半数を超える票数を獲得し、当選が確定した。来年1月20日にバイデン氏は第46代大統領に、カマラ・ハリス上院議員(56)が副大統領に就任する。投開票では計538人の選挙人のうち、バイデン氏が306票を獲得し、共和党のトランプ大統領は232票にとどまった。
2020.12.15 ●政府は14日の新型コロナウイルス感染症対策本部で、国の観光支援策「Go To トラベル」事業について、28日から来年1月11日まで全国一斉に停止することを決めた。27日までは、札幌、大坂両市に加え、東京都、名古屋市を目的地とする旅行を事業の対象から外す。
●2020年の世相を表す「今年の漢字」に「密」が選ばれ、14日、世界遺産・清水寺で森清範貫主が揮毫(きごう)した。新型コロナウイルスの流行で、感染リスクが高まるとされる「3密」を避ける意識が広まったほか、人との「密接」な関わりの大切さが再認識されたことなどが理由としている。
2020.12.14 ●英国と欧州連合(EU)は13日、貿易交渉の結論を先延ばしし、協議を継続すると発表した。「この日に出す」と、互いに破断も辞さない強硬姿勢を示して交渉に臨んでいたが、英近海での漁業権など、行き詰まっている3課題を打開することが出来なかった。
2020.12.13 ●米食品医薬品局(FDA)は11日、米製薬大手ファイザーの新型コロナワクチンに緊急使用許可を出した。米政府は24時間以内にワクチンを全米各地に出荷する。近く医療関係者らへの接種が始まる見込みだ。FDAは「接種の利益はリスクを上回る」として16歳以上への緊急使用を承認した。
2020.12.12 ●政府が新型コロナウイルスの感染拡大を抑える期間と位置付けた、12月中旬までの「勝負の3週間」は2週間を過ぎた。感染の波は都市部だけでなく地方でも広がり、1日当たりの新規感染者は3000人に迫る。重症者の急増で病床整備も追いつかず、宿泊療養施設の確保も難航している。
2020.12.11 ●米連邦取引委員会(FTC)は9日、SNS大手フェイスブック(FB)を反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴した。FBによる過去の買収を問題視し、売却要求にまで踏み込んだ。米独占禁止局による「GAFA」の提訴はIT大手グーグルに続くもので、巨大IT企業の「独占」に対抗する姿勢を鮮明にした。
2020.12.10 ●政府・与党は9日、75歳以上の後期高齢者が医療機関で支払う窓口負担をめぐり、負担割合を1割から2割に引き上げる対象範囲を「年収200万円以上」(対象者数約370万人)とする方針を決めた。菅首相と公明党の山口代表が9日夜に会談して合意した。
2020.12.09 ●英国で8日、米製薬大手ファイザーと独製薬企業ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。国民への大規模なワクチン接種は先進国で初めてで、社会の正常化に向けて期待が集まっている。接種は介護施設の入居者や職員、80歳以上の高齢者、医療関係者が優先される。
2020.12.08 ●政府は7日、新型コロナウイルスの感染が拡大している北海道と大阪府に対し、正式に要請があれば、自衛隊の医官や看護官を派遣する方針を固めた。看護師などが不足する自治体側の実情を踏まえ、政府は地域医療体制の確保に全力を挙げたい考えだ。政府は自衛隊法に基づく「災害派遣」として、迅速に対応する方針だ。
2020.12.07 ●日本の小惑星探査機「はやぶさ2」から分離されたカプセルが日本時間6日午前3時前、豪州の砂漠に着地し、約4時間半後に回収された。カプセルには小惑星リュウグウの石が入っているとみられる。地球と3億㌔・㍍前後離れた小惑星を6年かけて往復する探査ミッションをミスなく達成し、日本は遠方宇宙で探査機を長期間にわたり精密に操作する技術を確立した。
2020.12.06 ●英国と欧州連合(EU)は4日、英国とEUの自由貿易協定(FTA)など将来関係を巡る交渉を「合意のための条件がそろっていない」として中断した。英国のEU離脱移行期間の終了が年末に迫る中、ジョンソン英首相とEUの執行機関・欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は5日、トップ会談となる電話協議で打開策を探る。
2020.12.05 ●菅首相は4日、首相官邸で記者会見し、8日に決定する追加経済対策で、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標に向け、環境分野の技術革新などに投資する企業への支援策として2兆円の基金を創設する意向を表明した。デジタル関連で1兆円超の関連予算も計上し、新型コロナウイルスの感染拡大で疲弊した経済の再生を進める決意を示した。
2020.12.04 ●大阪府は3日、新型コロナウイルスの重症患者が急増している状況を受け、府の独自基準「大阪モデル」で非常事態を示す「赤信号(レッドステージ)」を初めて点灯させた。吉村洋文知事は府内の医療体制が逼迫しているとして、「医療非常事態宣言」を出した。
2020.12.03 ●英政府は2日、米製薬大手ファイザーと独製薬企業ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチンを承認したと発表した。来週から接種が始まる見通しだ。新型コロナのワクチンを承認したのは先進国では初めてで、ウイルスの世界的な流行の収束に向けて期待が集まりそうだ。
2020.12.02 ●政府の観光支援策「GoToトラベル」事業を巡り、東京都の小池百合子知事は1日、首相官邸で菅首相と会談した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者と基礎疾患のある人を対象に、都内を発着する旅行の利用自粛を求めることで一致した。自粛期間は今月17日までの予定。
2020.12.01 ●厚生労働省は30日、2018年度に保険診療にかかった医療費の総額である国民医療費が、前年度比0.8%増の43兆3949億円だったと発表した。2年連続の増加で、過去最高を更新した。1人当たりでは同1.0%増の34万3200円となった。同省は、高齢化の進展や医療の高度化が影響したとしている。ただ、18年度は診療報酬がマイナス改定となった影響で、伸びは抑制された。