2022.09.30 ●日中両国は29日、国交正常化から50年を迎え、岸田首相と中国の習近平国家主席が祝電を交換し、新たな時代の日中関係を構築することを確認した。ただ、首相は同日、経団連などが東京都内で開いた記念行事への出席は見送った。中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)や台湾周辺で威圧を繰り返すなど、覇権主義的な動きを強める現状を踏まえた対応を取ったとみられる。
2022.09.29 ●岸田首相は28日、安倍晋三・元首相の国葬に伴う「弔問外交」の日程を終えた。3日間で各国・地域などの首脳らと38回の会談に臨み、安倍氏が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想などの外交的遺産を継承する姿勢をアピールした。
2022.09.28 ●安倍晋三・元首相の国葬(国葬儀)が27日、東京都千代田区の日本武道館で営まれた。岸田首相ら「三権の長」や皇族方、海外要人を含む4183人が参列し、憲政史上最長の通算8年8か月にわたって政権を担った安倍氏の冥福を祈った。会場近くの九段坂公園に設けられた一般向けの献花会場には多くの人が詰めかけ、午後6時の時点で約2万3000人が献花した。
2022.09.27 ●政府は26日、新型コロナウイルスの水際対策として行っている入国時のウイルス検査について、10月11日から原則として撤廃すると発表した。同日から入国者数の上限がなくなり、外国人観光客の増加が見込まれるため、入国手続きの迅速化を図る。国際線を受け入れる空港も順次拡大する。
2022.09.26 ●公明党は25日、東京都内で開いた党大会で、山口那津男代表(70)の8選を承認し、石井啓一幹事長(64)の再任など新しい執行部の人事を決定した。山口氏の任期は2024年9月までの2年間。09年から13年間、代表を務める山口氏の在職日数は、1998年の党再結成後、歴代最長となっている。
2022.09.25 ●ロシアによるウクライナ侵略を受け、国連人権理事会が設置した国際調査委員会のエリック・モーゼ委員長は23日、ロシア軍による処刑や拷問、性的暴行が確認されたとし、「ウクライナで戦争犯罪が行われたと結論づけた」と述べた。ロシア軍撤退後に集団墓地が確認された東部ハルキウ州イジュームの調査を追加で行う方針も明らかにした。
2022.09.24 ●タス通信によると、ウクライナ東・南部計4州の親ロシア派勢力が23日、ロシアへの一方的な併合に向けた「住民投票」を開始した。27日まで実施される。投票結果は併合支持が多数となることが確実視されている。ウクライナ侵略開始から7か月となる24日を前に、プーチン露政権は強引な領土拡大を進める構えを強めるが、ウクライナ軍の反転攻勢を抑え込めるかどうかは不透明だ。
2022.09.23 ●政府・日本銀行は22日、急激な円安を食い止めるため、24年3か月ぶりに円買い・ドル売りの為替介入に踏み切った。円安を修正する市場介入は1998年以来だ。外国為替市場では1㌦=145円後半だった円相場が介入後、一時、140円台まで円高に進んだ。ただ、日米の金融政策の違いを背景に進行する円安・ドル高の流れが転換するかどうかは見通せない。
2022.09.22 ●ロシアのプーチン大統領は21日のテレビ演説で、ウクライナ侵略を巡り、部分的な動員を発令したと発表した。予備役のうち30万人が召集対象となる。親露派などが占領地域で実施する住民投票でロシア併合の結果が出れば、支持するとも表明した。20日に始まった国連総会の一般討論演説ではロシアへの非難が相次いでいる。日米欧は住民投票の結果を認めず、ウクライナへの支援を継続する方針だ。
2022.09.21 ●国土交通省が20日発表した2022年の基準地価(7月1日現在)は、住宅地の全国平均が前年に比べて0.1%上昇し、31年ぶりにプラス圏に浮上した。コロナ禍で落ち込んだ地価が経済活動の正常化で上昇し、全用途の全国平均は0.3%上昇した。プラスは3年ぶり。
2022.09.20 ●8日に96歳で死去したエリザベス女王の国葬が19日午前11時(日本時間19日午後7時)から、ロンドン中心部のウェストミンスター寺院で営まれた。英メディアによると、バイデン米大統領やフランスのマクロン大統領ら約200か国・地域から500人規模の外国の元首、王族らが参列し、英史上最長の約70年7か月にわたり君主を務めた女王との別れを惜しんだ。日本からは天皇、皇后両陛下が参列された。
2022.09.19 ●大型で非常に強い台風14号は18日、九州地方を暴風域に巻き込みながら北上し、午後7時頃、鹿児島市付近に上陸した。宮崎、熊本両県では短時間に大雨をもたらす線状降水帯が発生。宮崎県には気象庁が大雨特別警報を発表し、最大級の警戒を呼びかけている。台風は19日には九州北部から本州に進む見通しで、影響は広範囲に及ぶ可能性がある。
2022.09.18 ●ロシアのプーチン大統領は16日、訪問先のウズベキスタン・サマルカンドで記者会見し、ウクライナの侵略作戦に関し、ウクライナ軍の反転攻勢を受けても、東部ドンバス地方(ドネツク、ルハンスク両州)の全域制圧を目指す目標の「修正はない」と表明した。
2022.09.17 ●今月15日時点で100歳以上となる高齢者は9万526人に上り、52年連続で過去最多を更新したことが、厚生労働省の集計でわかった。前年比で4016人増え、初めて9万人を超えた。女性が8万161人と約9割を占め、男性は1万365人だった。
2022.09.16 ●中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は15日、中央アジア・ウズベキスタンのサマルカンドで会談した。ロシアが2月24日にウクライナ侵略を開始してから初めての直接会談となった。両首脳は中露の覇権主義的行動への非難を強める米国へのけん制として、会談を通じて連携を誇示した。
2022.09.15 ●東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、東京地検特捜部は14日、大会組織委員会理事だった高橋治之容疑者(78)(受託収賄容疑で再逮捕)に約6900万円の賄賂を渡したとして、出版大手「KADOKAWA」会長の角川歴彦容疑者(79)を贈賄容疑で逮捕した。KADOKAWA側の逮捕者は元専務らに続き3人目。
2022.09.14 ●ニューヨーク外国為替市場で、円相場は一時、1㌦=144円台半ばまで下落した。13日に発表された米国の8月の消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことを受け、円安ドル高が加速した。13日の東京市場では、午後5時に1㌦=142円25~26銭で大方の取引を終えた。そこから2円以上も円安が進んだ。1998年以来、24年ぶりの円安水準となっている。
2022.09.13 ●ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は11日のビデオ演説で、東部ハルキウ州で露軍が軍事拠点としていたイジュームなどをウクライナ軍が奪還したと宣言した。英国防省は12日、露軍が州のほぼ全域から部隊撤退を命じた可能性を指摘した。ウクライナ軍は短期間の反転攻勢で東部での主導権を握った。
2022.09.12 ●11日に投開票された沖縄県知事選は、アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設反対などを訴えた現職の玉城デニー氏が、自民・公明両党が推薦した元宜野湾市長の佐喜真淳氏らを抑えて2回目の当選を果たした。沖縄県知事選挙の確定投票率は57.92%で、前回・4年前の選挙と比べて5.32㌽低くなり、過去2番目の低さとなった。
2022.09.11 ●米国が主導する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の閣僚級会合は9日(日本時間10日未明)、参加14か国が正式に交渉入りすることで合意した。経済的な影響力を強める中国を念頭に、経済安全保障上の連携を強める狙いがあり、サプライチェーン(供給網)の強靭化など4分野でルール作りを進める。
2022.09.10 ●英国史上最長の70年にわたって君主を務めたエリザベス女王が8日、死去した。96歳だった。19日にも国葬が行われる。国民から敬愛されてきた女王の時代が幕を閉じ、長男で王位継承順位1位のチャールズ皇太子(73)が「チャールズ3世」として新国王に即位した。
2022.09.09 ●自民党は8日、党所属国会議員379人中179人に、「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)との接点が確認されたとする調査結果を公表した。接点のある議員の中でつながりが深いと判断された121人の氏名も明らかにした。岸田首相は「調査結果を重く受け止めている。社会的に問題が指摘されている団体と関係を持たないことを、党の基本方針として担保し、チェック体制を強化する」と語った。
2022.09.08 ●加藤厚生労働相は7日、新型コロナウイルス感染による自宅療養期間中の外出制限を緩和すると発表した。マスク着用と公共機関を利用しないことが条件で、短時間の食料品買い出しなどを認める。療養期間は、有症状者は従来の原則10日間を原則7日間に短縮し、8日目から解除。無症状者の療養期間は7日間だが、今後は5日目の検査で陰性なら6日目から解除できる。
2022.09.07 ●東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会スポンサーだった出版大手「KADOKAWA」(東京)から計約7600万円の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部は6日、大会組織委員会の理事だった高橋治之容疑者(78)を受託収賄容疑で再逮捕した。また、高橋容疑者の知人で、コンサルタント会社社長・深見和政容疑者(73)を同容疑で逮捕。KADOKAWA元専務ら2人も贈賄容疑で逮捕した。
2022.09.06 ●英国の与党・保守党は5日、ボリス・ジョンソン首相(58)の後任を決める党首選の決選投票結果を発表し、エリザベス・トラス外相(47)を新党首に選出した。女性首相はマーガレット・サッチャー、テリーザ・メイの両氏に次いで史上3人目。エリザベス女王の任命を受けて6日に正式に就任する。
2022.09.05 ●ロシア極東で1日に始まった露軍の大規模軍事演習「ボストーク(東)2022」の一環として、サハリンで行われた露陸軍の上陸撃退訓練が4日、一部メディアに公開された。宗谷海峡に面したサハリン島の海岸線から約20㌖に位置するウスペノフスキー演習場では、耳をつんざく地対空ミサイルの発射音が相次いだ。
2022.09.04 ●国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は2日、ロシア軍が占拠しているウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所にIAEAのメンバー2人を常駐させる方針を明らかにした。露国防省は3日、ウクライナ軍が原発を奪還しようと試みたと一方的に発表しており、事態は沈静化に向かっていない。
2022.09.03 ●英国による次世代原子炉「高温ガス炉」の開発計画に、日本原子力研究開発機構が参加することが明らかになった。同機構などは、米高速炉計画に続く海外の計画への参入で、独自技術の海外展開を狙う。長く停滞していた日本国内での次世代炉の研究開発を再び軌道に乗せたい意向だ。
2022.09.02 ●1日のニューヨーク外国為替市場で、円相場は一時、1㌦=140円台をつけ、1998年以来、24年ぶりの円安水準を更新した。日米金利差の拡大が続くとの見方が強く、運用で有利なドルを買う動きが優勢となった。
2022.09.02 ●国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は8月31日、中国新疆ウイグル自治区で「深刻な人権侵害が行われてきた」と指摘する報告書を公表した。人権侵害は「人道に対する罪にあたる可能性がある」とし、拘束されている少数民族ウイグル族らの解放などを中国政府に求めた。
2022.09.01 ●1991年に崩壊したソ連最後の最高指導者で東西冷戦を終結に導いたミハイル・ゴルバチョフ元ソ連大統領が30日、死去した。91歳だった。自身の研究機関「ゴルバチョフ財団」が発表した。後継のロシアがウクライナを侵略し、核の使用をちらつかせる中、20世紀を代表する政治家が去った。